高齢者は、若年層よりも病気の発症率が格段に高くなっています。
生活習慣病や三大成人病はもちろんのこと、風邪やインフルエンザにもかかりやすくなります。
また高齢者は身体機能が低下し、運動量が減少してくるケースが多いです。
特に介護が必要な状態になると運動不足を招き、生活不活発病を引き起こすことがあります。
生活不活発病は名前のとおり、生活における活動が少なくなることで、それに伴うさまざまな症状を生んでしまう状態です。
例えば筋肉や骨格が衰えてしまい、今まで以上に運動が苦になり、さらに動かなくなるケースがよくあります。
運動をしなければ、同時に胃腸などの内臓機能も低下し、食事から十分な栄養を取り込むことが難しくなって、栄養不足による免疫低下も見られるようになります。
生活不活発病によって身体が弱っていく状態はフレイルと呼ばれ、この症状は要介護者によく見られます。
高齢者が健康的に長く生活するには、このフレイルをいかに抑制していくかが大切なポイントになってきます。
普段から身体をしっかりと動かすことは、フレイルを予防する基本になります。
要介護者に推奨したいのは、無理をしない程度の運動です。
可能であれば1日に40分くらいは運動するといいでしょう。
ウォーキングであれば体への負担はそれほど大きくありません。
無理なジョギングやスポーツなどは虚弱化した身体に負担をかけ、転倒や骨折などのリスクになるため注意が必要です。
軽度な運動でもよいので、毎日の日課にすることが大切です。